アスラテック株式会社
実際のトンネル工事現場での発破自動装薬の実証試験に
ロボット制御システム「V-Sido」で技術協力
アスラテック株式会社は、前田建設工業株式会社と株式会社前田製作所が実施した、発破装薬時の自動化技術「自動装薬システム」を実際のトンネル工事現場に適用した実証試験において、ロボット制御システム「V-Sido」による技術協力を行いました。
前田建設工業株式会社と株式会社前田製作所が開発を進める「自動装薬システム」は、切羽(きりは:トンネル掘削の最先端箇所のこと)に作業員が立ち入ることなく、離れた場所にいるオペレーター1名の操作のみで装薬を実現できる技術です。一般的な装薬方法は、5 名程度の作業員が切羽直下に立ち入り、数多くの装薬孔に火薬類を人力で装薬します。このような装薬作業中に切羽から落下した岩石が作業員に激突する、切羽肌落ちによる重篤災害が後を絶ちません。「自動装薬システム」により、こうした災害を防止することが可能になります。
2022年10月6日のプレスリリースの通り、アスラテックは以前から、「自動装薬システム」の開発に、ロボット制御システム「V-Sido」による技術協力を行ってきました。
▼山岳トンネル自動化技術「自動装薬システム」にロボット制御システム「V-Sido」で技術協力
https://www.asratec.co.jp/2022/10/06/31316/
2022年のプレスリリース時は、模擬トンネルでの実証試験により「自動装薬システム」の基本性能が確認されていました。今回、実際のトンネル工事現場で「自動装薬システム」を適用し、装薬から発破までを行う実証試験が実施され、アスラテックはこの実証試験に「V-Sido」による技術協力を行いました。切羽とドリルジャンボ(切羽へ爆薬を装填するための孔をあける重機)の操縦席間、約15メートルの範囲を完全に無人にした状態で自動装薬を行った実証試験は、業界初となります。実証試験の詳細については、前田建設工業株式会社と株式会社前田製作所から配信された下記のプレスリリースを参照してください。
https://www.maeda.co.jp/news/2023/09/11/5450.html
アスラテックは、今後もさまざまなジャンルのさまざまな企業にV-Sidoを提供し、その普及に努めていきます。
図1. 自動装薬システムの主な構成
図2.無人の切羽で装薬作業を行う様子
図3.実切羽において親ダイおよび増ダイ(粒状爆薬)を装薬