Case 2. スマート農業実証事業における遠隔操作ロボットの運用

高知県北川村でのスマート農業実証事業に、ロボットの遠隔制御技術で協力しています。

この実証事業は、農林水産省が主導する「スマート農業の開発・実証プロジェクト」の実証課題「柑橘類の超省力・早期成園化実証を通した持続的中山間農業構築モデル事業」で、一般社団法人北川村振興公社が実証代表を務める「北川村スマート農業実証コンソーシアム」が高知県北川村において実施しています。

この実証課題ではゆずの高品質生産と労働生産性の向上を目指しており、棘のある樹体から果実を安全に収穫するためのアームロボットによる収穫作業の実証にも取り組んでいます。アームロボットによるゆず収穫作業では、重労働を伴う高い場所での収穫作業の省力化、および現地にいなくてもさまざまな場所から収穫作業を行う遠隔制御技術の構築をコンセプトにしています。

アスラテックは、「北川村スマート農業実証コンソーシアム」の要望に応えインターネット経由でカメラ映像を確認しながらロボットを操作するシステムを、自社の開発したロボット遠隔制御システム「V-Sido WebConnect(ブシドー・ウェブコネクト)」を用いて構築しました。

図■V-Sido WebConnectを用いた遠隔制御システム構成図

実証事業では、Universal Robots社の協働ロボット「UR10e」に、他社が試作開発したゆず収穫用のエンドエフェクタを搭載したアームロボットを用い、ジョイスティック型コントローラで遠隔操作します。実際にゆずの収穫が可能であることが確認でき、2020年11月7日に土佐北川農園で行われた現地説明会で、アームロボットによるゆず収穫作業のデモンストレーションも実施いたしました。