2016年12月から2017年2月にかけて実施された、「Haneda Robotics Lab」が推進する「羽田空港ロボット実験プロジェクト 2016」での事例です。
羽田空港ロボット実験プロジェクト 2016は、「清掃ロボット」「移動支援ロボット」「案内ロボット」のテーマに沿って、さまざまなロボットが参加したプロジェクトです。この実証実験は、空港内という特殊な環境で実際にロボットを運用し、その有効性の検証やデータ収集をするとともに、より実効性の高いロボットの開発を推進するために行われました。
アスラテックは、Pepperを使った案内ロボットにおいて、VRconを使ったコンシェルジュによる空港案内で参加しています。
Pepperを使った案内ロボットの検証では、3台のPepperを連携させて、日英中の3カ国語で空港利用客への案内業務を行いました。
羽田空港に設置した3台のPepperには、空港の施設を案内する「施設案内」、ジャンル選択によりお客様の問い合わせに回答する「FAQ」、専門オペレータが遠隔操作で案内を行う「コンシェルジュ」の3つの機能を搭載し、それぞれの機能は3カ国語で提供されました。
Pepperを使うお客様は、「施設案内」や「FAQ」によって空港の情報を得ることができますが、そうした機能でわからない質問があった場合など、「コンシェルジュ」を使うことでコンシェルジュスタッフによる遠隔サポートを受けることができます。
実証実験では、普段から羽田空港の案内所でコンシェルジュとして働いているスタッフの方にも、VRconを使った遠隔での案内業務を行っていただき、遠隔でも案内業務が行えることを実感していただきました。
※この実証実験は、ソフトバンクロボティクス株式会社、M-SOLUTIONS株式会社、株式会社日立システムズとの共同参加となります。
空港には複数の箇所に案内所があり、多くのコンシェルジュスタッフが待機しています。そのすべての箇所で、複数言語で対応できるようにするには、多言語で会話できるスタッフがその案内所の数だけ必要になってきます。
一方、PepperとVRconを使えば、オペレータルームに数名のコンシェルジュスタッフを配置することで、すべての案内所をカバーできます。お客様が来た案内所で、Pepperの通常アプリで対応できなかった場合にのみ遠隔で対応すればよいので、スタッフの負担軽減にもつながります。
また、VRconはインターネット越しにも利用できるので、コンシェルジュスタッフが在宅のまま対応することも可能です。実際に実証実験のときにも、オペレータルームに中国語がわかるスタッフがいない時間帯に中国語での問い合わせがあり、アスラテックの神田オフィスから中国語のわかるスタッフが対応したということがありました。
ロボットとオペレータによる遠隔での案内業務は、空港だけでなくさまざまな施設でも有益なソリューションだといえます。
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